読んだもの、読んでいるもの
雑誌「世界」2024年2月号「〈対談〉
欲望・身体・美──問いとしての障害
キム・ウォニョン(作家)×伊藤亜紗(東京工業大学)
図書館で読んだ。
障害について、視覚障害者の方が、点字ブロック以外を歩いてみたいという欲求はわがままなのかというような意味合いのことを希望することについて語られていた。確かに、点字ブロックがあれば、そこを歩かねばならないというのは窮屈にも思える。当事者ではないので、断言はできないが、その気持ちは理解できる。
その欲求はごく自然にも思える。自立支援部会に所属して、障害者の人が使いやすい施設になっているかで、地域のコミュニティセンターを見学した。点字ブロックのないセンターだった。トイレも新しくしたけれど、スペース的には狭く、車いすの方には使いにくそうだった。必要なものをそろえたうえで、自由がかなえられるようにできる社会にするには、ひとりひとりの意識だと思った。
図書館で昨日借りた沼田真佑さんの『幻日/木山の話』(講談社)もおもしろく読んでいる。今日も図書館に寄ったので、『影裏』も借りてきた。
かくかくした文章で読みやすくはないのだけれど、情景と心模様に感じるところがあり、うれしい出会い。北海道の空気感があるのもひとつかもしれない。外国の翻訳小説が好きでよく読んでいるけれど、生まれ育った土地の感覚をこの年で感じるのも、なんだかおもしろく感じ、その感覚を楽しみながら読んでいる。
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